日産化学の社風

▮ 保守的で真面目な風土


堅実でまじめな社風です。真面目な人間が多く、与えられた業務を着々とこなしている印象が強いです。上下関係は厳しすぎることはなく、下の者にあまり厳しいことは求めません。若手でも色々な業務を経験でき、風通しは良いと思います。

一方で化学品・農薬業界が保守的業界でもあることがから、非常に保守性の高い社風でもあります。業界の老舗でもあり、新規の事業ビジネスでも、内部的な制度改革でも、極めて慎重に物事が進みます。大きな失敗は起こしませんが、大胆な変革は苦手としている風土とも言えます。東証一部に上場していますが、株価も堅調です。リスクの大きい投資決断は、なかなか行いません。また、メーカーのわりにコストを下げるための努力をするより、既存の取引先といかに円滑な関係を続けていくかを大切にしている印象が強いです。


▮ 化学メーカー


日産化学はその社名の通り化学メーカーなので化学や実験が好きな社員が多く集まっています。そういった方にはとても魅力的な職場環境だと思います。また研究開発はチーム制なので、チーム内の意思疎通がたびたび図られます。一緒に仕事をするメンバーの結束は強く、開発スピードは速いです。

研究職の社員は個性的な人が多いですが、事務系社員は人の良い人が多いです。人がよい社員が多いので、社風に合う人には非常に働きやすいと思います。

▮ 人に任せる社風


仕事量の割りに人数が少ないことから、全体として若手に仕事を任せる風潮にあり、やる気がある人にはいい環境です。よく言えばボトムアップ型の会社ですが、悪く言えばマネジメントがあまりない会社です。一人一人に責任の所在が点在してしまい、全員での意思疎通がうまく取れないと仕事が進まない事例も多々散見されます。上司もマネージャー型というよりはプレーヤー型の人が多く、上司自ら進んで細かな事務を行っています。管理職がプレイヤーとして仕事をしていることの弊害は多く、管理者不在により、仕事量が分散せず非効率になっています。

個人裁量が大きいので、伸びるも萎むも自分次第という伝統です。やる気のある若手社員には非常にやり甲斐は大きいと思います。とはいえ、放し飼いではなく、周りのフォローがあり、上司や先輩は相談には乗ってくれます。

▮ 事業間のつながり


化学・農薬肥料・医薬という異業種の寄り合い所帯で、事業間のつながりは薄いです。部署によって残業量、サービス残業の考え方すら異なります。各部署のリーダーも優秀ですが個性の強い人材が多く、組織的な統合やバランスは良くありません。縦割り行政のような、いわゆる大企業病の兆候があると思います。

なお、日産という名前からカルロス・ゴーン氏の日産自動車と関係があると思っている人もいるようですが、資本関係はありません。ただ、元日産コンツェルンの流れは同じで、今も緩い財閥関係は継続しているようです。


▮ 年齢層の高い会社


社員の平均年齢は40歳以上となっており、特に本社は年齢層が高く、活気があるというよりは静かに黙々仕事に取り組む雰囲気が強いです。また挨拶をまともにしない高齢社員も多く、距離感を感じますが、裏では情報を共有し合いながら互いに評価をしており、独特な環境であると言えます。

▮ 有休と労働時間


本社ではフレックスタイム制度を導入しており、フレキシブルに働くことができます。申請すれば有給休暇も取得しやすいホワイト企業です。一方で、研究所は常に多忙であるため、有給を取るのは楽ではない印象です。基幹職が働きづめなので、一般社員は旅行で有休消化したいなどと言えない空気があり、長期休暇で海外に行くような人も少ないです。また、研究所では休日出勤も多々あります。

▮ 独身男性


なぜか、40代、50代の独身男性社員が多い会社です。休日にすることがないのか、土日も暇つぶし感覚で出社してる社員が多くいます。休日の社員用駐車場には独身貴族の高級車がずらりと並ぶため、良く分かります。

▮ 社内恋愛


社内恋愛、社内結婚は多いです。野球部で派遣社員と結婚した者もおり、課外活動(野球、サッカー、テニス、バレーボール等)で仲良くなることが多いそうです。また研究所では派遣社員の女性が増えていますが、社内恋愛に発展することが多いようです。